~とりあえず薬歴を書いてみる~
新しい電子薬歴をどういう運用をするか?
まだイメージも固まりませんが・・・
システム入れ替えのタイムリミットはもう決まっているので
のんびりとしてはいられませんし。
実際に薬歴を作成するつもりで練習していきたいと思います。
※以下の物語はフィクションです。実在の人物、団体、事件などにはいっさい関係ありません。
<状況設定>
1月20日(木)
薬局に訪れたのは、三十路丸 太須一さん(みそじまる たすいち・31歳・男性)です。
初診患者さんで、心療内科にかかりました。
診断は「うつ病」でした。
<処方内容>
処方されているのはSSRIのデプロメール錠です。
・・・普通過ぎて面白味に欠ける点はご容赦ください。
<薬歴入力>
電子薬歴の記録形式はある程度は編集出来るらしいですが、
今回はデフォルトで設定されている形式に沿って入力してみました。
記録形式は、[SOAP] + [C] となっています。
それぞれの項目に何を記録するのかを考えていく必要がありますね。
S : Subjective Data 主観的情報
- 主に患者さん自身(ないしはご家族の方等)の話した言葉を書くことになります。
- とはいえ話の内容の一字一句を漏らさず書く必要はないと考えます。重要な点をしっかりおさえて簡潔に記録を残せるといいと思います。
- 患者さんとの対話がないと何も書けない項目であります。慢性疾患でずっと同じ薬を飲んでいる方とかは書きにくいと感じます。
O: Objective Data 客観的情報
- 客観的事実を正確に書きます。記録するものとしては、併用薬の内容や臨床検査値になることが多いと思います。
- 継続して薬が出ている方なら「処方変更なし」とか「追加処方あり」といった情報の入力が多いんじゃないでしょうか。
- 『お薬手帳』をご利用いただいている方だと併用薬の有無が容易に確認できるので記録しやすい項目ですね。
A: Assessment 評価
- [S][O]の情報に基づいて薬剤師としての判断を記入します。「薬剤師自身の意見」ということですね。
- なので[S]と[O]の情報が薄いと書くのは難しいですね。
- 「薬の用法・用量は間違っていないか?」「薬物間相互作用の問題はないか?」といった『処方鑑査』の記録はこの項目ですね?
P: Plan 計画
- [A]の内容にもとづいて、実際行った服薬支援の内容や、今後行うことを考えている服薬支援計画を記入します。
- [A]と関係ないことを唐突に書いてはいけないそうです。[A]の中身が薄いと[P]は書けませんね。
- [P]は大きく3パターンです
- EP: Education Plan →「服用法の説明」「副作用情報の提供」など、『教えたこと』がこれに相当します。
- CP: Care Plan →「一包化調剤をした」「軟膏容器に使用部位を記入した」など、『やったこと』がこれに相当します。
- OP: Observation Plan →次回の担当薬剤師への申し送り事項です。
- ただしOPに該当する記録については、[P]の項目よりも、このあとの[C]に記録することとした方が良いみたいです。
C: Check 確認
なんという失態・・・画面保存をしたときにちょうど[P]のところにマウスポインタがあったんですね・・・[P]が強調表示され、[C]の記録が隠れてしまいました。
ここの[C]は、「デプロメールの服用により、吐き気などの副作用症状がないかを次回チェック」と書いてあります
- 次回の担当薬剤師への申し送り事項です。
- 「コンプライアンスのチェック」・「副作用のチェック」・「治療に対する満足度のチェック」が主でしょうか?
- あって欲しくないことですが・・・・「今回の調剤における不備の謝罪をする」などもこの項目に記録するのが良いのでしょうか?
~まとめ~
僕の今現在の薬歴記載は、SOAP形式の手書きです。
今回端末を使って打ち込んでみた感想は・・・
『手書きの記載ルールをそっくりそのまま持ち込むことは無理』
です。やはり勝手が違うなと思いました。
記載形式は近いうちに薬剤師で集まって話し合うことになるみたいです。未確認情報ですが。
う~ん。『会議』って基本的に苦手なんですよね。憂鬱です。
薬剤師ひとりひとりの薬歴の記載形式がバラバラだと、薬歴情報の管理・利用が円滑に出来ないですからね・・・
どんな記載形式にするのか、薬剤師の中できちんと申し合わせが出来ていないと・・・・
大変なことになってしまいますね・・・